ブラック企業撲滅へのアプローチ
~人権活動家の知恵を労働問題に活かす~
みなさん、こんにちは。アソシエイツ大鹿行の事務局です。今日は、世界的な人権活動家の考え方を日本の労働問題に応用してみる、という少し変わった視点からお話しします。
■ケネス・ロスという人物
まず、ケネス・ロスという人物をご存知でしょうか?彼は国際NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の代表を務める有名な人権活動家です。世界中の人権問題に取り組み、日本でも度々講演を行っています。
■独裁者への対処法
ロス氏の講演で特に印象的なのは、独裁者への対処法についての話です。彼が提案するのは次のような方法です:
1. その国の悲惨な人権状況を世界中に広める(可視化)
2. 独裁者に辱めを与える(晒しと「他者の冷たい目」という懲罰)
3. 国際的に激しいプレッシャーをかける(人権状況を改善せざるを得なくする)
これらの手法により、独裁者に人権状況の改善を迫ることができる、というのがロス氏の主張です。
■日本の労働問題への応用
さて、ここからが本題です。日本の労働問題、特にブラック企業の問題に目を向けてみましょう。ブラック企業の経営者には、独裁者と共通する特徴があることに気づきます:
- 独裁的な態度
- 従業員の人権を軽視
- 批判を受け入れない
そこで、ロス氏の講演内容を少し変えてみます:
- 「独裁者」→「ブラック企業社長」
- 「独裁国家」→「ブラック企業」
すると、驚くほどしっくりくるのです。
■ブラック企業撲滅へのベーシックなアプローチ
この考え方を元に、ブラック企業撲滅のための基本的なアプローチを考えてみましょう:
1. ブラック企業の実態を広く社会に知らせる
- SNSでの拡散
- メディアへの情報提供
- 労働組合や市民団体と被害を受けた勤労者達との連携
2. ブラック企業の経営陣に「辱め」を与える
- 経営者の名前や企業情報、恥ずかしい言い訳を可視化(商業登記簿に記載されている情報の公開や、裁判で相手が出してきた恥ずかしい答弁書・準備書面の公開)
- 違法行為や非倫理的行為を具体的に指摘(具体的な条文や判例と照らし、非違行為を摘示)
- 経営者の過去の言動と現実のギャップを暴露(経営陣のデタラメな言い訳に逃げ道を与えない)
3. 社会からの強いプレッシャーをかける
- 不買運動の呼びかけ
- 株主や取引先への働きかけ(ブラック企業との取引停止や指導の要請)
- 政治家や行政機関への陳情(ブラック企業撲滅こそ彼らの使命であるという再確認)
これらの行動により、ブラック企業は世間の厳しい目にさらされ、改善を迫られることになります。
■まとめ
ブラック企業の問題は、単なる労働問題ではなく、人権問題でもあります。世界の人権活動家の知恵を借りることで、新たな解決の糸口が見えてくるかもしれません。
私たち一人一人が、労働者の権利と尊厳を守るための行動を起こすことが大切です。SNSでの情報拡散や、労働組合への参加、政治家への働きかけなど、できることから始めてみましょう。よくわからなければこちらにご連絡ください。
ブラック企業をなくし、誰もが安心して働ける社会を作るのは、私たち自身なのです。厳しい言い方をすれば、ブラック企業の跋扈を許している事につき、残念ながら市民社会構成員全員が共犯である。そのことを自覚しできる行動を起こすべきではないでしょうか。
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